【イベントレポート】コーヒーを飲むように、寄付が溢れる日常に。「#サクっと寄付 忙しい大人たちが参加する、ソーシャルアクションの新しいかたち」

全12個の社会課題の中からジャンルを選んで寄付できるsolioと、日本で初めてsolioを福利厚生として導入し、メンバーのソーシャルアクション(社会貢献活動)を後押しする取り組みを始めたSAKURUG。

社会課題に関心はあり、日々ニュースを見て心を痛めている…でもすでに毎日頑張っているからこそ、あと一歩のハードルが高い。そんな忙しい大人たちのための「ソーシャルアクションの新しいかたち」について、solio代表・今井紀明さんとSAKURUG代表・遠藤洋之が対談をおこなった。

 

寄付の民主化と、「NPOを選べない」ジレンマ

今井さんが、2.2万フォロワーを抱える自身のTwitter(@NoriakiImai)で「NPOへ寄付したことがない」という人にアンケートをとったところ、「どのNPOを選んだらいいかわからない」という声が多数あがった。今井さんのフォロワーにはもともと社会問題に関心の高い人も多いはずだが、「NPOを選ぶ」という行為は想像以上にハードルが高いことがわかった。

寄付プラットフォーム『solio』は、そんな人々が寄付を身近にするためのサービスだ。寄付をしたい人が選ぶのは「団体」ではなく「ジャンル」。「国際協力」「出産・子育て支援」「動物保護」「防災・被災地支援」など、12個のジャンルから選ぶことができる。登録にかかる時間も1-2分ほどだ。

今回、サクラグはsolioをメンバーの福利厚生として日本で初めて導入した。福利厚生『サクっと寄付』は、メンバーがsolioを通じて寄付をすると、寄付額の最大50%を会社が負担するという仕組みだ。寄付控除で戻ってくる約40%と合わせると、メンバーの負担額は10%ほど(例えば2000円分の寄付なら、200円ほどで始められてしまう!)。

 

「2008年のリーマンショック後、寄付は古いもの、みたいに思われていたときもありました。社会起業家ブームが起こり、ソーシャルベンチャーがもてはやされていた時代です。でも2011年の震災以降、ネット寄付やクラウドファンディングによって寄付の民主化におこり、個人寄付の流れが少しずつ上昇してきています。その流れの先で、サクラグが、“企業として”こういう取り組みを始めていただいたことは社会貢献という文脈のうえで大きなことです」と今井さんは語る。

 

 

「1人から100万円」と「1000人から1000円」、寄付されるならどっち?

「遠藤さんは、1人から100万円寄付してもらうのと、1000人から1000円ずつ寄付してもらうの、どっちが良いですか?」

今井さんのこの問いには、視聴者の皆さんも頭をひねったはずだ。単純に金額としては同じだが、今井さんはこう語る。「寄付をされる側としては、少額でも、1000人の力が大事ーーーこれは共通の認識としてあります。今、D×Pでは6500人くらいの若者に支援してますけど、大きな人数で継続的に支えていただけるほうがいい、というのは事業をしながら実感してますね」

遠藤もビジネスの視点からこう話す。「サクラグも、創業期はいわゆるショットと呼ばれる単発のビジネスが多かったけれど、今はリカーリングとよばれる継続のビジネスが中心になったことで、お金を適材適所に投資できる体制。継続の寄付の必要性はその観点からみてもわかります。そういう意味でも、今回の福利厚生『サクっと寄付』を通じて、サクラグメンバーを基点に小さな支援の大きな輪が広がっていったらいいなと思います」

 

 

寄付先を選ぶとき、ひとは自分の内的なものと向き合うことになる

今井さんは10代の孤立を解決するNPO「D×P」で大規模な若者の支援を、遠藤は「サクラグ就活支援金」の実施や高校生インターンの受入れなどを通して若者の能力開発に力を入れている。そんな2人の話は「子どもたちと寄付」に及んだ。

神戸で2人の娘と暮らす今井さんは、寄付教育の一環として“4つの貯金箱”をつくった。「娘たちには、つかう・ためる・あげる・ふやすの貯金箱があります。お小遣いを、それぞれが自分の思う配分でそこに入れていく。個性がでて面白いですよ」

遠藤は、自分の原体験を語った。「子供の頃に父と弟と3人で、キャラメルをポケットに入れて散歩してたんですけど、その時ふと、僕が弟に最後の1個をあげたんです。そしたら父がものすごく褒めてくれて。人に何かをあげること、渡すことって良いことなんだな、って思ったことが忘れられない。そういう経験を、次の世代の子どもたちにもしてほしい」

今井さんも、D×Pで支援していた若者が、卒業して仕事についたときに寄付者になってくれるなど、寄付や支援にまつわる体験が循環することを実感しているという。「寄付先を選ぶとき、ひとは自分の内なる感情、体験、関心などに向き合います。何に興味があって、どんな思想があって…と、ある種、内面のリフレクションが寄付というものにあらわれると思います」

 

 

この先、アジア、アフリカへと活動の幅を拡げていきたいという共通点も見つかった2人。solioでは今後、企業やスタートアップ、ユーザーなどがお互いの立場でフランクに話し合うカンファレンスを開きたいという。

サクラグでは、採用プラットフォーム「Sangoport」を通じてD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)を推進し、様々なバックグランドをもつひとが活躍できる社会を目指している。

 

コーヒーを飲むように、寄付が溢れる日常に。今回のsolioとのタイアップ企画『サクっと寄付』によって、サクラグから「小さな支援の大きな輪」が広がっていくことを期待したい。

 

 

ジャンルを選んで寄付するsolio: https://solio.me/

 

 

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